あかのれんホールディングス

HISTORY&VISION

100年後もこのまちで
笑顔をつくりつづける

100年後もこのまちで笑顔をつくりつづける

創業時より変わらない想い
「店はお客様のためにある」

 あかのれんは1919(大正8)年に創業。1926(昭和元)年、現在の名古屋市熱田区に間口が二間(約3.6m)しかない小さな店舗でいとう呉服店を開業しました。その際に創業者の伊藤藤三郎が店先に掛けたのれんが赤い生地に白地の屋号を入れたものでした。それを見たお客様から、いつの間にか「あかのれん」という愛称で呼んで戴けることになり、その後これを社名として掲げ、今日に至ります。
 戦前の呉服商いは、口八丁手八丁の駆け引きが基本で定価はないも同然、という時代背景の中、過剰な利益を上乗せしない“良品廉価”の姿勢は、取引先様からもお客様からも大きな支持を戴いておりました。

地域の皆様に支えられ、
“地域密着型”経営の
基盤を築く

 1950(昭和25)年に二代目伊藤英明が「株式会社赤のれん」を設立すると、移り変わる需要に対応し、服地の取扱幅を広げ、子供服と婦人洋品部門を新設しました。こうして商売を拡大していった結果、あかのれんは急速に成長していきます。1958(昭和33)年には内田橋商店街に店舗を増設し、服地・呉服・肌着など実用度が高く幅広い品揃えと良心的な価格設定により、地域で評判の店となりました。
 しかし、翌年の1959(昭和34)年に東海地方を襲った伊勢湾台風により、あかのれんの店舗は天井まで浸水し壊滅状態となります。そんな中、被災を受けた店舗の復興を手伝っていただいたのは、何十人ものお取引様でした。そして、被害を受けた商品は綺麗に洗濯をし、被災した地域の方々にタダ同然の9割引で販売致しました。お取引様に支えられ、被災から1ヶ月後、白紙からの再出発となったあかのれんは、お客様とお取引様の両方に誠実に向き合うあかのれん気風により地域の皆様からの信頼を戴き、翌年には社名を平仮名の「株式会社あかのれん」に改称し、前年度の約2倍の売上高となりました。

呉服店から総合衣料小売業へ
エリアに集中展開する
ドミナント戦略

 1962(昭和37)年に名古屋市瑞穂区に新瑞橋店、1963(昭和38)年に蒲郡市に三谷店、1964(昭和39)年には春日井市に勝川店をオープンし本格的な多店舗化を開始します。店舗の増加に伴って本部機構の充実が求められるようになり、1966(昭和41)年には内田橋に本部社屋を建設し、総合衣料小売業へと変わっていきました。
 1989(平成元)年には14店舗、2003(平成15)年には26店舗、2018(平成30)年には84店舗体制に。エリアも東海3県のみならず、長野県、北陸三県、近畿と急速に加速しています。
 あかのれんは、単に店舗を増やすだけではなく、エリアに集中出店するドミナント戦略を基本とし、各店を地域になくてはならない存在へと成長させることを目標としております。

地域の商業の発展に
貢献します

 1960年代後半から2代目社長伊藤英明による「地域一番店戦略」を推進し、3,300㎡(1,000坪)を超える、商圏内で一番大きい売り場面積の店舗を構えることでお客様を引きつけ、商圏の商売を発展させてきました。
 また、現在は1,000㎡(300坪)サイズの小型店もそれぞれの地域特性に合わせて店舗を作り上げ、小商圏で成立する計画案を基に店舗を展開。その多くは、地域ごとに有力な食品スーパー様や地域開発事業者様などとの二人三脚によるショッピングセンター形式で、地域に貢献する共存共栄の運営を行っております。
 近年は、女性の社会進出が増大するにつれ、買い物を楽しむ時間は確実に少なくなっております。これまでのワンストップショッピングからショートタイムショッピングへの変化をいち早く察知し、あかのれんは近くで気軽に行きやすい商業集積(ショッピングセンター)の開発や出店を今後も着実に進めてまいります。
 このように、百貨店や量販店のような大所帯ではないからこそ地域のお客様と密着したお付き合いができることもあかのれんの強みであります。

幅広いニーズに合わせた
3世代に愛される商品展開

 あかのれんは、1974(昭和49)年に誕生した高級婦人服のインショップ「Alen(アレン)」を先駆けに、大人のハイファッション「Rena(レナ)」、ヤングカジュアル「NOA・Club(ノアクラブ)」、大人カジュアル「AI♡CUTE」、ミセスカジュアル「MinaLuna(ミナルーナ)」、大きいサイズ「L.MYRIA(エルミリア)」、ボトムスコレクション「FOR-ANY(フォーエニー)」、ヤングメンズカジュアル「HALF・BEAT(ハーフビート)」といったターゲット別のインショップを展開し、幅広いファッション需要にお応えしております。
 商品においては値頃感の高い「AN LIFE(アンライフ)」、夏を快適に過ごす「AN COOL(アンクール)」、冬を暖かく過ごす「AN HEAT(アンヒート)」といった自社開発のストアブランドも展開しています。
 プライベートブランドとしては、お値打ち価格はそのままに、自分らしさを表現できるトレンド感のあるブランド「REDWiLL」「Yururiya」「enfit」を展開しています。
 長引く景気低迷から、節約は美徳・賢く消費…という価値観が台頭しています。欲しい物だけを欲しい時に安く購入したいという消費マインドにお応えするため、一通り何でも揃っている総合店から脱皮し、あかのれんは衣料品販売に専業特化した独自のスペシャリティーストアづくりを強力に推し進めます。

100年先も愛される
衣料品店を目指して

 2019(令和元)年、あかのれんは創業から数えて満100歳を迎えました。あかのれんの歴代の経営者は自らの能力を過信することなく、常に自分の前後を考えながら事業をリーディングしてきました。時に勇み足になったり尻込みすることがあろうとも、一時の賭けよりも長期存続を重視する姿勢が会社を堅実に成長させてきたといえるでしょう。
 その堅実な歩みは昔も今も変わることがありません。
 同年の1月の『商業会オンライン』に「100年続く衣料品専門店『あかのれん』の強さ」と題する記事が掲載されました。その記事ではあかのれんの強さの源を「チェーンストアの商品政策、出店戦略に忠実」であることとしていました。当たり前のことを当たり前に、着実に誠実にやり抜くことは、単純のようだが簡単ではない。しかし、この基本に挑み続ける姿勢こそが、これまでもこれからも変わらない、あかのれんの基盤であります。
 ECを含めた流通業界のサバイバル競争は今後ますます熾烈を極めます。勝つか負けるかの過酷な競争を生き抜くためには、ローコスト経営体質が絶対条件になると考え、あかのれんは健全な経営バランスを今後も堅持しつつ、中部・近畿地方に集中したチェーン展開で店舗数を増やし、盤石な経営基盤づくりを図っていきます。
 また、新たな事業展開についても経営戦略的観点から調査・研究を重ね、果敢に挑戦していきます。

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